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サブディビジョンとPSUBの違い

http://www.youtube.com/watch?v=wZJe04qmTWA&hd=1

今回は従来までのサブディビジョンと、modo 501より追加されたPSUBの違いについて解説します。

どちらもメッシュを滑らかな局面形状へと変換しますが、この形状を変化させる方法に違いがあります。従来のサブディビジョンは、modoオリジナルのサブディビジョンの方式を採用していますが、PSUBはPixar社で提唱されているサブディビジョンの方式を採用しています。

ではこの違いを見ていくため、このシーンにはデフォルトの円柱が二つ用意しましょう。左側のメッシュにはTABキーを押しサブディビジョンへと変換し、右側のメッシュにShift+TABキーでPSUBへと変換します。

ポリゴン編集モードにし、ポリゴンの上をなぞってみると、サブディビジョンの場合はマウスオーバーした時のポリゴンの色は薄い青色、PSBUの場合は薄い緑で表示されます。

PSUBは鋭角なエッジの折り目を表現する際に大変優れたツールであり、エッジウェイトツールでエッジを立たせたときに、その違いが顕著に表れます。どちらも円柱上部のエッジをダブルクリップでループ選択し、頂点マップメニューのエッジウェイトツールからエッジがきっちりと現れるようにウェイトを設定します。

形状だけではそれほど大きな違いはありませんが、画像をマッピングしてみると、サブディビジョンの場合、エッジウェイトでエッジを立たせた付近の箇所で歪みが発生しているのがわかります。PSUBでは何も問題ありません。エッジウェイトなどによるメッシュの変形時に、サブディビジョンで歪みを発生しないようにするためには、エッジウェイトではなく、エッジのジオメトリを増やすことで対応せざるを得なくなる場合があります。PSUBではこのような問題は発生しません。

ジオメトリをフリーズさせ、ポリゴンへと変換した場合でも、この画像の歪みの問題はそのまま残ってしまいます。このため、エッジウェイトを多用するようなモデリングを行うということがわかっている場合には、PSUBを活用したほうが良いということになります。

また、このPSUBのサブディビジョン方式は、他のアプリケーションでも採用されている方式ですので、PSUBをサポートしているアプリケーションへとモデルを持って行ったときに、形状を保ちやすいというメリットもあります。

ただしPSUBの場合、従来のサブディビジョンと比べて、処理速度が遅くなることがありますので、適宜最適と思われる方式を選択するようにしてください。

2013年11月21日