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デフォームの変形箇所だけにディスプレースメントを適用するには

https://www.youtube.com/watch?v=rj1RIBZPg4Q

MODO 901で追加されたTension Textureを使用すると、デフォーマなどを使用して変形した後のメッシュに対し、変形箇所に対してのみディスプレースメントの効果を適用することができるようになります。

サンプルとして円柱を作り、ちょうど円柱の中央部分にだけウェイトを設定し、スケールをかけるようなデフォーマを設定します。スケールのアニメーションを設定し、徐々に中央部分が膨らませたら、Tension Textureを活用して、そのふくらみに合わせてディスプレースメントのテクスチャが表に出てくるよう設定します。

Tension Textureを活用する場合、メッシュのマテリアルグループの中に、さらにもう一つマテリアルグループを設定し、そこにディスプレースメントマップを適用します。適用しただけの状態では、メッシュ全体に対してディスプレースメントの影響が及ぼされるようになっています。ここで新たに作成したマテリアルグループの中に、レイヤー追加処理Tension Textureを追加し、エフェクトをグループマスクへと変更します。これでマテリアルグループの中で設定された効果に対して、Tension Textureでマスクをかけることになります。

Tension Textureのプロパティであるメソッドでは、どのような変形に対してTension Textureを設定するのかを指定することができます。角度の場合にはシアーや回転といったデフォームに対して、また領域の場合にはスケールのデフォームに対して影響を与えます。

今回は円柱の中央部分に対してスケールのデフォームをかけますので、メソッド領域を指定し、デフォームが0%の場合には0%、デフォームが100%の場合には100%の効果が適用されるよう、値のグラディエントで設定を行います。

アニメーションを確認してみると、全くデフォームが行われていない時にはディスプレースメントは全く適用されておらず、デフォームで中央部分が膨らんだ時には、膨らんだ箇所に対してのみディスプレースメントが適用されているのがわかります。

このように、Tension Textureを使えば、デフォームの効果に連動させてモデルの表面を細工することができますので、デフォーム具合に合わせて皺や筋が浮き出るような表現が可能になってきます。

2015年6月30日